2018/04/17

こんにちは、ハナコです。
自宅でパン教室や料理教室を開くのは、初期費用も抑えられるし、仕事のボリューム調整が自由にできるのがメリットとお伝えしました。
前回の記事では、そのうえでどれくらい稼げるのか? 果たして儲かるのか? を考えてみましたが、今回はさらに検証してみましょう。
実際にパン教室や料理教室を運営している個人の先生が、どれくらい稼いでいるのか・・・を。
(書籍「わたしの料理教室のはじめかた。」「おいしい教室はじめました」のデータを参考にして検証しています)
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≪言いたいコトをまとめると≫
自宅料理教室講師の収入
・港区自宅マンションで料理教室を営むRさん
料理レッスン: 15,000円/回
菓子レッスン: 7,000円/円
1回の生徒数2~4人
月間レッスン数:12回~
1アシスタント:2名
Rさんの場合は高単価レッスンを少人数で、というスタイル。
アシスタントも付けているので、かなり本格的に運営している方です。
ここからは、この条件ならこれくらいの収入になりそう、という仮説での検証です。
1.料理レッスン
15,000円× 3人 × 月6回開催 =27万円
2.菓子レッスン
7,000円 × 3人 × 月6回開催 = 12.6万円
→ 1+2=39.6万円/月商 という数字が考えられます。アシスタントを雇っているので、材料原価のほかに人件費もかかりますが、それでもかなりの収入です。高いレッスン単価でも満足してもらえるレッスンができると、この数字が実現できます。
・アメリカ料理教室Nさん
レッスン単価:7,500円
1回の生徒数:3~8人
月間レッスン数:2~5回
適宜アシスタントも付ける
さて、ここから月収を想定してみましょう。
1パターン目。
7,500円 × 3人 × 月3回 = 67500円
ミニマムな開催でも、7万円近くの月商になります。
やはりレッスン単価が高いと少人数での少ないレッスン回数でもなかなかの収入になります。
2パターン目。
7,500円 × 8人 × 月3回 = 18万円
1レッスンに8人参加してもらえると、稼働時間を変えずに大幅に収入がアップ!
レッスン単価を上げないで収入を上げるなら、1回あたりのレッスン参加人数を増やすことです。
手間はほとんど変わらないので、収入アップに直結します。
・福岡県の大型教室Mさん
レッスン単価:5,000円
1回あたり生徒数:7人
月間レッスン数:週5日で1日2レッスン
アシスタント:1人
Mさんはかなり本格的に稼働されていて、生徒数も数百人規模。
熱心なファンがつくと、個人ながらここまで大規模にすることもできます。
さて、収入を仮定してみましょうか。
5,000円 × 7人 × 1日2レッスン × 月間20日 =140万円!!
ここまで集客できるのんは本当に一握りの人だけ。
ですが、可能性としては月商100万円超えもありえる、ということですね。
自宅パン教室講師の収入
・野菜ソムリエSさんのパン教室
レッスン単価:5,000円
1回の生徒数:2~4人
月間レッスン数:月10回の定期レッスン+単発レッスン
さあ、ここから収入を想定してみましょう。
5,000円× 4人 × (月10回+5回)= 30万円
2日に1回レッスンを開催し、満席である4人の集客ができれば、月30万の月商になります。
パン教室は材料費が安いので、食材原価も低く、かなりの割合が月収として手元に残りますね。
・人気ベーグル店店主のパン教室
レッスン単価:8,500円(2年間のコース1回あたりの料金、別途入会金あり)
1回当たりの生徒数:8人
月間レッスン数:週6レッスン ×4週(?)
こちらはかなり人気のあるベーグル店の店主であるTさんのレッスンのため、レッスン単価も高め。
そしてこちらはコース展開がメインです。
コースのいいところは、1回「やろう!」と決心して申し込んでくれた人が、1年や2年、決まった回数通ってくれることです。
毎月(1年で12回)予約や申込をしてもらい続けるハードルはとっても高い。
でもコースは一度決心してもらえれば、長期的に通ってもらえるのが最大のメリットです。
さて、収入の想定をしてみましょうか。
8,500円 × 8人 × 週6回 × 4週 = 約163万円!!
これまたスゴイ数字になりました・・・
高いレッスン単価に、1回当たりの人数が多いこと、さらに頻度の高い開催日数。
この条件で開催すると、サラリーマンの月収なんてさらっと超えるスゴイ数字になります。
もちろん、この数字が実現できるのは一握り。
8人で開催するなら、それなりの家の広さや器材の充実も欠かせません。
■こんなに稼げる教室はほんの一握り
ご紹介した教室はすべて書籍で取り上げられるような、名の知れた教室です。
そこのデータをもとに月収を想定してみたわけですが、御察しの通りここまで稼げるのは一握り。
また、安定的に稼ぐ日々までには、どの教室も長い年月がかかっています。
ただ、ここまで稼ぎたいひとがすべてではないですよね。
「月3万円でも十分!」という人もいるでしょう。
現実的には、
3,500円 × 3人 × 週1回 × 4週 = 42000円
くらいの教室も多いです。
数字を比較すると、かなり少ない印象ですが、自宅で時間の融通が利いた上での仕事で4万円稼げるんです。
悪くはないですよね。
教室業、講師業は、「誰かのためになる知識や経験をお金にできる」仕事なのです。
■教室業が稼ぎやすい理由
私は教室業や講師業は低リスクで稼げると思っています。
その理由はこちら。
・予約制なのでムダがない
教室業は基本的に予約制です。
なので、その日に何人お客さんが来るかわからない飲食店みたいに、食材のロスや人件費のロスがありません。
来る予定の人の分を用意すればいいのですから。
(ドタキャンする人もなかにはいますが、キャンセル料を設定すればいいのです)
食材費だけでなく、自分の時間も無駄にすることがありません。
レッスン日の前日に買い出しをして、当日は掃除と準備をして待つ。
その他の空いた日にレシピ開発や試作を行えます。
・スペースと集客力があれば簡単に収入アップができる
どんな商売でも収入を増やすためには、
1.単価を上げる
2.客を増やす
のどちらかが必須です。
レッスン料は、レッスン内容が満足のいくものであれば、上げることができます。
もしくは、新たに高単価レッスンやコース制レッスンを取り入れることができます。
また、客数は集客力と自宅のスペースがあれば来月からでも増やせます。
集客力を上げるのは大変なことですが、1回2人にレッスンをしているところを、1回4人にできれば、ほとんど自分の手間と時間を変えずに、収入だけアップさせることができます。
なので、1回あたりの生徒数を多くできると、教室業はかなりの収入アップを期待できます。
・食材原価が安いパン教室は中でも稼ぎやすい
教室業のなかでも、パン教室は原価が安くて稼ぎやすいといえます。
200gの強力粉、イースト、水、塩、で基本的なパンは焼けますので、その原価は数十円。
総菜パンや菓子パンにすると、バターや食材費がかかってきますが、それでも100円程度でしょう。
対して料理教室はかなりの食材を使いますし、メイン料理の食材(肉や魚)はもちろん高くつきます。
しかもいい食材を用意しなければいけないので、買い物も大変だし原価もかさみます。
なので、パン教室は原価面でも収入アップにつながりやすいといえます。
※ただ、もちろんレッスン内容によりますよ。バターたっぷりのパンをつくる日は原価高になるし、レッスン中にランチやおやつを用意する場合は原価がプラスになりますので。
・デモンストレーション形式のレッスンは稼ぎやすい
生徒ひとりひとりが1から10までつくるレッスンタイプだと、全員分の食材と器具、そして作業スペースが必要です。
でも、先生のデモンストレーションがメインで、生徒はそれを見てメモをとったり、ところどころ手伝ったり程度ならハードルは低め。
自宅スペースが広くなくてもオープンキッチンなら可能だし、食材をひとりずつに分けて用意したり、人数分の包丁やまな板を用意する必要もありません。
ひとりずつ作業をするレッスンだと一度に2人しか教えられなくても、デモンストレーション形式にすれば、4~6人の参加が可能なこともあるでしょう。
1回あたりの生徒数を増やせるので、収入アップに直結します。
■まとめ
料理教室やパン教室は儲かるのか、稼げるのか、という少々ゲスな話をさせていただきました。
上には上がいるので、本気で取り組んで成功すれば、月商100万円超えもありえる世界。
でも現実的には月5万円以下というところでしょうか。
収入に影響するのは、「どれだけ集客できるか」 の1点に尽きます。
いかに客数を増やすか、レッスン単価が高くても集客できるいいレッスンをつくるか。
そこに自分の労力をしっかりつぎ込みましょう。
↓ パン教室運営のお金にまつわるお話はこちらもどうぞ
@ハナコ